投稿日:2025年7月19日
住宅用のドアや室内建材をつくるメーカー ニホンフラッシュ(証券コード:7820)。
今回の決算(2024年4月〜2025年3月)は赤字という厳しい結果でしたが、倒産するような危ない状態ではありません。
この記事では、中学生にも分かるように、財務の流れや会社の今後についてやさしく整理してみました。
・おうちの 室内ドア・ドア枠・巾木 をつくる会社。
・売っている相手は
・日本のハウスメーカー(建築会社)
・中国のマンションやオフィスの建設会社(デベロッパー)
・特に 中国向けの売上が多く、海外の比率が高いのが特徴です。
イメージ:日本の工場でつくったドアを、船で中国に送り、マンションに取り付ける。
ニホンフラッシュのここ数年の「売上」や「利益」をまとめたのがこちらのグラフです:

・青線:売上(会社全体のお金の入り)
・オレンジ線:経常利益(本業でのもうけ)
・緑線:純利益(最終的なもうけ)
ポイント
・売上は少しずつ減ってきています。
・特に 2025年は大赤字(緑線がマイナス)になっています。
その理由を次で説明します。
1.中国のお客さんがお金を払ってくれない
・ニホンフラッシュは中国の会社に商品を売っていますが、コロナ後の不動産不況で**「ツケ(=売掛金)」がたまっている状態**です。

・青バー:お客さんから「あとで払うね」と言われている金額(売掛金)
・オレンジバー:返ってこないかもと思って計上した損(貸倒引当金)
例えると、「友だちにゲームを貸したけど、返してくれなさそうだから、新しく買い直すつもりでお金を損として記録した」ようなものです。
2.不動産の値下がり
・お金の回収代わりに中国で土地や建物を受け取りましたが、
・その評価額が下がってしまったため、11億円以上の損も発生しました。
いま赤字ですが、すぐに潰れるような心配は少ないです。
項目 | 内容 |
---|---|
自己資本(貯金箱) | 約310億円あり、かなり余裕あり |
借金(長期) | 約2億円程度と少ない |
配当 | 赤字でも1株あたり36円を継続予定 |
日本の事業 | 黒字(約8億円)をしっかり出している |
つまり…「手足はケガしてるけど、体は丈夫」な状態といえます。
パターン | 起きそうなこと | 株主にとって |
明るい未来 中国景気回復 | ツケ回収が進む、黒字回復、配当維持 | 株価も上がるかも? |
ふつうの未来 横ばい | 回収は少しずつ、日本事業でカバー | 株価もじわじわ安定 |
きびしい未来 不況長引く | 回収できず、損がさらに増える | 配当カット、株価低迷も? |
言葉 | 意味 |
売掛金 | 「あとで払ってね」と言われているお金 |
貸倒引当金 | 返ってこないかもと考えて見込む損失 |
自己資本 | 会社の貯金箱みたいなお金の余裕 |
配当 | 株を持っている人がもらえるお小遣い |
・ニホンフラッシュは今、中国の影響で赤字になっている
・でも財務の体力はしっかりあり、倒れにくい会社
・回復のカギは「中国からの回収」と「国内事業の堅調さ」
今後チェックしたい4つのこと:
1.中国の不動産ニュース(景気回復する?)
2.売掛金がちゃんと回収できているか?
3.為替(円安・円高)の影響は?
4.国内のリフォーム・住宅需要はある?
この記事は、ニホンフラッシュに投資している方、気になっている方が**「ざっくり理解できる」**ように書きました。
投資は自己責任ですが、「ドア屋さんの未来」もニュースと数字で見守っていけば、 身近な企業のこともぐっと分かりやすくなるはずです。
「ニホンフラッシュ=ドアをつくるけど、赤字。でもお金の体力はまだある」
この記事は投資助言を目的としたものではありません。

じゃぁね~ バイバイ~♪