東京海上ホールディングス(8766)2025年度第3四半期決算まとめ|修正純利益1兆1,100億円・配当211円に増額、海外保険が好調を牽引

東京海上HD 決算ブログ

東京海上ホールディングス(証券コード:8766)が2026年2月13日に発表した2025年度(2026年3月期)第3四半期決算についてまとめました。経常収益は前年同期比6.8%増と増収基調が続く一方、国内損保での一時的な費用増が影響し経常利益はわずかに減少しました。ただし通期の「修正純利益(会社独自の利益指標)」予想は1兆1,100億円(前年比+3%)に上方修正し、配当も前年の172円から211円へと大幅増額を予定しています。


この会社、何をしてるの?

東京海上ホールディングスは、日本最大級の保険グループです。メインの事業は「損害保険(火災・自動車・海上など、事故やトラブルに備える保険)」で、子会社の東京海上日動火災保険が有名です。国内だけでなく、アメリカ・ヨーロッパ・アジアなど世界中で保険事業を展開しているのが最大の特徴。40か国以上にグループ会社を持つ、日本を代表するグローバル保険会社です。


2025年度第3四半期(4月〜12月)の業績まとめ

項目 2024年度3Q 2025年度3Q 前年比
経常収益 6兆2,497億円 6兆6,742億円 +6.8%
経常利益 1兆2,191億円 1兆2,024億円 ▲1.4%
四半期純利益 8,952億円 8,993億円 +0.5%
1株あたり純利益(EPS) 458.47円 470.95円 +2.7%
東京海上HD(8766)2025年度3Q 主要業績比較 (前年同期比較:2024年度3Q vs 2025年度3Q) 2024年度3Q 2025年度3Q 経常収益 (兆円) 6.25兆円 6.67兆円 +6.8% ↑ 増収 経常利益 (兆円) 1.22兆円 1.20兆円 ▲1.4% 一時費用 四半期純利益 (億円) 8,952億円 8,993億円 +0.5% ↑ 増益 通期修正純利益予想 1兆1,100億円 前年比 +3% 修正ROE 20.5% 年間配当予想 211円 前年172円 → +39円(+22.7%増) 出所:東京海上HD 2026年3月期第3四半期決算短信(2026年2月13日)

経常収益(会社全体の売上にあたる数字)は6兆6,742億円と順調に伸びています。国内外でのレートアップ(保険料の引き上げ)効果が着実に出てきています。

経常利益が1.4%減となったのは、海外保険(International事業)で「過年度リザーブ積増し(将来の保険金支払いに備えた引当金の積み増し)」という一時的な費用が発生したためです。これを除けば事業は順調に推移しています。

四半期純利益は8,993億円(+0.5%)とほぼ横ばいをキープ。1株あたり純利益(EPS)も470.95円に上昇しました。


注目ポイント①:通期予想を上方修正|修正純利益1兆1,100億円へ

項目 修正前 今回修正後 前年比
経常利益(通期) 1兆3,800億円 ▲5.5%
当期純利益(通期) 1兆200億円 ▲3.3%
修正純利益(通期) 1兆1,100億円 +3%
修正ROE 20.5% +0.7pt

経常利益や当期純利益が前年比で減少しているように見えますが、これは前年度(2024年度)に政策株式(持ち合い株)の売却益が大きく計上されたための反動です。会社が重視する「修正純利益(保険事業の実力を示す独自指標)」は1兆1,100億円と前年比+3%の増益予想で、事業の実力は着実に伸びています。

また、修正ROE(自己資本利益率)は20.5%と世界トップクラスの収益性を維持しています。


注目ポイント②:海外保険が好調を牽引

海外保険(International事業)では、アメリカのPhiladelphia(PHLY)やDelphi Financial Group(DFG)、ブラジルのTMSRを中心に保険引受が好調です。正味収入保険料(保険会社の主な収入となる保険料収入)は前年同期比7%増の4兆1,460億円に拡大しました。

一方、国内損害保険(東京海上日動)では、自動車保険や火災保険のレートアップ効果が順調に出ているものの、経常利益は前年比▲1,330億円の6,904億円となりました。これは前年に大型の自然災害関連費用が少なかった反動が主な原因です。

国内生命保険(東京海上日動あんしん生命)は経常利益が1,172億円と前年比で大幅な改善となりました。


注目ポイント③:配当211円・前年比+39円の大幅増配

年度 中間配当 期末配当 年間合計 前年比
2024年度(実績) 81.00円 91.00円 172.00円
2025年度(予想) 105.50円 105.50円 211.00円 +39円 (+22.7%)

年間配当は211円と前年の172円から39円(+22.7%)の大幅増配予定です。政策株式(持ち合い株)を積極的に売却し、その資金を株主への還元に振り向ける方針を進めています。中間配当の105.50円はすでに実施済みで、期末配当105.50円も予定通りの見込みです。


今後の見通し

2025年度通期(2026年3月期)は、修正純利益1兆1,100億円(前年比+3%)、修正ROE 20.5%を目指します。

海外事業では引き続き保険引受の好調が続く見通しで、正味収入保険料の通期予想も当初の54,300億円から55,900億円(+5%)に上方修正しました。国内では自動車・火災保険のレートアップ効果が今後さらに発現してくると会社は見込んでいます。

また、政策株式(持ち合い株)の売却加速も進めており、第3四半期実績だけで6,430億円の売却を実施。資本効率の向上と株主還元の強化を着実に進めています。


まとめ

東京海上HDの2025年度Q3決算は、経常収益の着実な増収が続く中、国際保険事業の一時費用の影響で経常利益はわずかな減少となりました。しかし事業の実力を示す修正純利益は+3%増益予想に上方修正し、配当も211円へ大幅増額と、長期的な成長と株主還元強化の方針は変わっていません。引き続き世界的な保険需要の拡大と、日本国内のレートアップ効果が業績を支えていくと考えられます。


本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を行うものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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