日清製粉グループの決算をわかりやすくに解説!

日清製粉G決算202510

こんにちは。今回は、パンやパスタでおなじみの「マ・マー」ブランドを持つ

日清製粉グループ本社(2002・東証プライム) の最新決算を、

中学生でもスッと理解できるようにまとめました。

日清製粉グループってどんな会社?

「日清」と聞くとカップヌードルを思い出すかもしれませんが、

それは「日清食品」です。

今回の「日清製粉グループ」は、小麦粉の専門会社です。

でも今では小麦粉だけでなく、

・パスタ「マ・マー」やパスタソース

・冷凍食品やお弁当

・パンをふくらませる酵母(イースト)

・健康食品

など、食卓に欠かせないものをたくさん作る「食の総合グループ」に成長しています。

今回の決算(2025年4〜9月)

項目金額前年比かんたんに言うと
売上高4,313億円+0.4%売上はほぼ変わらず
営業利益226億円▲13%本業のもうけが減った
経常利益248億円▲8%為替の影響もあり減益
最終利益103億円▲49%利益は半分に減った

つまり「売上は安定しているけど、利益が少なくなった」決算でした。

なぜ利益が減ったの?

①インドのパン酵母(イースト)事業が赤字

インドにあるグループ会社の工場で、パンをふくらませる酵母を作っています。

インドではパンの需要が増えているので期待されていましたが──

・原料や燃料の値段が高止まり

・ライバルが多くて値上げができない

・新商品の販売も遅れた

などの理由でうまくいかず、工場の価値を見直して87億円の損失を計上しました。

でも会社は「インドの未来は明るい!」と考えており、

2026年度には黒字化できる見通しです。

②新しい工場「水島工場」のスタート費用

古い岡山・坂出工場を閉じて、

最新の自動化工場「水島工場」が2025年5月に動き始めました。

この工場はAIやロボットを使って、ほぼ自動で小麦粉をつくる「スマート工場」。

立ち上げのための費用がかかりましたが、

今後は人手とコストを大幅に減らせる見込みです。

③海外事業での苦戦

オーストラリア:インフレでパン需要が減り、出荷が落ちた

アメリカ:新しい工場は好調だが、コスト高

メッシュクロス事業(太陽光パネル用の金属網):新仕様への切り替えで販売が一時減少

これらも利益減の原因でした。

今後の見通し(2026年3月期 通期)

会社は「下半期で巻き返す」としています。

7〜8月に実施した価格改定(値上げ)が、これから効果を発揮するためです。

項目通期予想前期比
売上高8,700億円+2%
営業利益470億円+1%
経常利益500億円+2%
最終利益300億円▲13%

一時的な損失を除けば、事業は安定していることがわかります。

株主へのやさしい姿勢(配当・自社株買い)

・年間配当:1株60円(5円増配)

・自社株買い:200億円分(1,500万株)を実施

株主にお金を返す「還元策」が強化されています。

会社は「長く応援してくれる人を大切にしたい」という姿勢を示しています。

事業ごとのハイライト

部門内容今後のポイント
製粉新しい水島工場で効率アップコスト削減に期待
食品(パスタなど)「マ・マー」のリニューアル+大谷翔平選手CM効果ブランド力強化
中食・惣菜トオカツフーズ中心に堅調新しい冷凍食品工場を建設予定
メッシュクロス太陽光パネル向けが一時不調新製品で下期回復へ
インドイースト減損計上で赤字2026年度に黒字化を目指す

製粉業界の背景もチェック!

日本では小麦の多くを海外から輸入していて、

その価格は政府が半年ごとに改定しています。

最近はTPPや日米・日EU協定の影響で、

輸入小麦の関税が下がり、海外製品との競争が激しくなっています。

だから日清製粉グループは、

自動化・コスト削減・高付加価値商品で勝負しているのです。

まとめ:「未来への準備を進める年」

・今年はインド事業の損失で一時的な減益

・でも、新工場・値上げ・コスト改善で下期から回復へ

・株主にもやさしく、配当と自社株買いで還元

・将来を見据えた投資と改革が進んでいる

パンやパスタの裏側では、

日清製粉グループが「食を支える工場の進化」と「グローバル展開」を同時に進めています。

短期的には波がありますが、

“安定した成長を続ける食のインフラ企業”といえるでしょう。

この記事のまとめ

売上は安定、利益は一時的に減少。
でも、新しい工場と海外の改善で、これから回復が期待できる。
食品を支える「縁の下の力持ち」企業です!

ミケ
ミケ

じゃぁね~ バイバイ~♪

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