先に公開した記事では「輪紋病(アジサイ褐斑病)が主因」と断定気味に書きましたが、写真判読と追加観察の結果、輪紋病優勢+葉焼け併発という結論にアップデートしました。以下はその根拠と対処法を盛り込み、全体を再構成した決定版です。


- 葉の黄変と褐色斑点を確認し、古枝を間引いて風通しを確保。
- ベンレート散布 → その後の大雨で流亡。
- 梅雨寒から一転、真夏日&強い西日――“環境の揺さぶり”が大きかった1週間でした。
見た目 | 観察メモ |
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円形〜不定形スポット | 直径 3〜15 mm。中心が灰白〜淡褐色、縁は紫褐色ハロー。株内側の古葉にも発生 ⇒ 輪紋病サイン |
不規則な淡褐パッチ | 上位葉で日射の当たる面に限局。縁がカサカサに乾く ⇒ 葉焼けサイン |
葉脈間クロロシス | 病斑付近で黄化が進行、光合成低下を示唆 |
新芽の伸長 | 主茎頂芽+側芽とも旺盛。株は生きる気満々 |
・決め手は分布パターン:半日陰の内葉にもスポットが出ている=単純な日射害だけでは説明不可。

1.高温多湿 + 長雨で葉が濡れっぱなし … 輪紋病菌が拡大しやすい。
2.雨上がり直後の強日射 … 水滴レンズ効果で葉焼け発生。
3.鉢内が常時ウエット … 根の酸欠 → 黄化促進。
4.殺菌剤ローテ不足 … ベンレート単用が長期化し耐性リスク。
- 裏面をルーペ(×10)で観察:黒い粒々(分生子床)があれば輪紋病確定。
- 若葉モニター:日陰側の新葉にもスポットが出始めるなら病害寄り。
- 雨後 24 h の拡大スピード:濡れ時間と相関すれば病害。
- 葉縁から紙状に透ける斑のみなら葉焼け単独の可能性大。



目的 | 処置 | キモ |
感染源カット | 斑点が 30 %超の葉は株元から除去 | ゴミ袋密封廃棄 |
薬剤ローテ | 7/13:ダコニール 500倍 → 7/20:トップジンM 1000倍 | 裏表・茎も徹底散布 |
風通し確保 | 内枝 4 本剪定、葉密度 2 割減 | “スカスカでちょうどいい” |
日射調節 | 建物東側において半日陰 | 光合成確保+葉焼け予防 |
用土改善 | ミリオン使用 | 根腐れ防止 |
追肥 | 花工場 1000倍(N:P:K=8:10:5)を 1 週毎 | 黄化リカバリー |
剪定枝からのレスキュー株は、茎元に小さな芽が再始動し希望アリ。

バックアップ用としての挿し木なので1本でも残ってくれればOKです。
- 病斑の新発生頻度を記録(→薬剤効果判定)。
- 新葉の色味がライム→深緑に戻るか。
- 萎凋挿し木:葉柄が立てば根付いた証。
① 葉を濡らさない ② 土を蒸らさない ③ 光を当て過ぎない
輪紋病と葉焼け、二つのストレスが同時に出やすい時季ですが、 早期除去+ローテ薬剤+風通しでリカバリーは可能です。
最後にもうひと言。
「葉が少なくても、秋に花芽が充実する」
“いま”の手当てが “秋” につながる。引き続き一緒に経過を観察していきましょう!

ミケ
じゃぁね~ バイバイ~♪
