梅雨明け直前、アジサイ万華鏡の“その後”レポート

輪紋病優勢? 葉焼け?

今回の手直しポイント

先に公開した記事では「輪紋病(アジサイ褐斑病)が主因」と断定気味に書きましたが、写真判読と追加観察の結果、輪紋病優勢+葉焼け併発という結論にアップデートしました。以下はその根拠と対処法を盛り込み、全体を再構成した決定版です。

7月6日
7月13日

1.前回(7/6)の振り返り

  • 葉の黄変と褐色斑点を確認し、古枝を間引いて風通しを確保。
  • ベンレート散布 → その後の大雨で流亡。
  • 梅雨寒から一転、真夏日&強い西日――“環境の揺さぶり”が大きかった1週間でした。

2.現在の症状まとめ(7/13 朝撮影)

見た目観察メモ
円形〜不定形スポット直径 3〜15 mm。中心が灰白〜淡褐色、縁は紫褐色ハロー。株内側の古葉にも発生 ⇒ 輪紋病サイン
不規則な淡褐パッチ上位葉で日射の当たる面に限局。縁がカサカサに乾く ⇒ 葉焼けサイン
葉脈間クロロシス病斑付近で黄化が進行、光合成低下を示唆
新芽の伸長主茎頂芽+側芽とも旺盛。株は生きる気満々

決め手は分布パターン:半日陰の内葉にもスポットが出ている=単純な日射害だけでは説明不可。

3.“複合トラブル”が起きた理由

1.高温多湿 + 長雨で葉が濡れっぱなし … 輪紋病菌が拡大しやすい。

2.雨上がり直後の強日射 … 水滴レンズ効果で葉焼け発生。

3.鉢内が常時ウエット … 根の酸欠 → 黄化促進。

4.殺菌剤ローテ不足 … ベンレート単用が長期化し耐性リスク。

4.自宅でできる確定診断チェック

  • 裏面をルーペ(×10)で観察:黒い粒々(分生子床)があれば輪紋病確定。
  • 若葉モニター:日陰側の新葉にもスポットが出始めるなら病害寄り。
  • 雨後 24 h の拡大スピード:濡れ時間と相関すれば病害。
  • 葉縁から紙状に透ける斑のみなら葉焼け単独の可能性大。
葉のおもて
葉のうら
株の内側の葉

5.実施した対策(7/13〜)

目的処置キモ
感染源カット斑点が 30 %超の葉は株元から除去ゴミ袋密封廃棄
薬剤ローテ7/13:ダコニール 500倍 → 7/20:トップジンM 1000倍裏表・茎も徹底散布
風通し確保内枝 4 本剪定、葉密度 2 割減“スカスカでちょうどいい”
日射調節建物東側において半日陰光合成確保+葉焼け予防
用土改善ミリオン使用根腐れ防止
追肥花工場 1000倍(N:P:K=8:10:5)を 1 週毎黄化リカバリー

6.挿し木ポット応急レポート

剪定枝からのレスキュー株は、茎元に小さな芽が再始動し希望アリ。

挿し木から3週間経過

バックアップ用としての挿し木なので1本でも残ってくれればOKです。

7.来週以降のチェックリスト

  • 病斑の新発生頻度を記録(→薬剤効果判定)。
  • 新葉の色味がライム→深緑に戻るか。
  • 萎凋挿し木:葉柄が立てば根付いた証。

8.まとめ──夏越しの三原則

葉を濡らさない土を蒸らさない光を当て過ぎない

輪紋病と葉焼け、二つのストレスが同時に出やすい時季ですが、 早期除去+ローテ薬剤+風通しでリカバリーは可能です。

最後にもうひと言。

「葉が少なくても、秋に花芽が充実する」

“いま”の手当てが “秋” につながる。引き続き一緒に経過を観察していきましょう!

ミケ
ミケ

じゃぁね~ バイバイ~♪

【アジサイの葉が黄色・茶色になる8つの原因と対処法】万華鏡で実践した改善プロセス

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