10/12に撮影した万華鏡は、新芽は濃緑で元気な一方、外周の古葉に縁からの褐変・カサつきが目立ちました。7/6・7/20の記事で追ってきた「葉焼け+(一部)葉斑」という見立ては概ね的中。秋は病勢が弱まる時期でもあり、生理障害>病害を前提に“来年の花芽を守る”手当てへ切り替えます。


結論(先に知りたい人向け)
・今年の症状の主因は真夏の強光・乾燥による古葉ダメージ。
・病斑は二次発生レベルで問題なし。必要時だけ1サイクル防除。
・関東平野部は屋外・無被覆で越冬可。水と清潔管理を丁寧に。
① 古葉の整理
・葉面の1/3以上が傷んだ古葉だけを切除(1回に全体の20〜30%以内)。
・花芽のつく枝先は切らない マクロフィラ系(日本の一般的なアジサイ)の鉄則。
・落ち葉は回収→ゴミ袋へ。
② 置き場所と光
・午前日光+午後は明るい日陰、建物東側で置場所を変えない。
・風が抜けるよう、株内の細い徒長枝を数本だけ“間引き”。
③ 水管理
・朝だけ、表土がしっかり乾いてから鉢底から抜けるまで。
・この時期徐々に土が乾きにくくなっているのでやりすぎに注意。
④ 病害虫は“必要な時だけ”
・新葉にも丸〜楕円の斑が増える/裏面に黒点が見える →
ダコニール →(7〜10日後)トップジンMを各1回。
・葉の表面が銀白のザラザラ模様になる+葉の裏に細い糸がある(クモの糸みたい)
→市販のハダニ用スプレー
・どちらも当てはまらなければ散布は不要。
・秋肥は控えめ:低N(6-8-6、5-10-10など)を規定の半量で1回。
※縁枯れが強い株はK多めの薄い液肥を1回だけ補助。
・表土3〜5cm入れ替え(赤玉小粒+鹿沼等)→バークで薄くマルチして土跳ね防止。
・根詰まりが強い場合は、晩秋〜早春に一回り鉢増し(根鉢は崩しすぎない)。
・置き場:午前日が当たる壁際。鉢底をレンガで5〜10mmかさ上げ。
・水やり:10〜14日に1回が目安(しっかり乾いてから、晴れた午前だけ)。
・掃除:落ち葉は都度回収。凍上で鉢が浮いたら軽く押し戻す。
・施肥は停止。再開は2月下旬〜3月に緩効性を7〜8割量で。
※小鉢・北風直撃・植え替え直後など“凍りやすい条件”だけ、寒波の日に一時的に不織布1枚。常設は不要。
| 症状 | 形・色 | 出やすい場所 | 対処の主軸 |
|---|---|---|---|
| 葉焼け/生理障害 | 不規則で大きめ、 縁からパリパリ | 強光側の古葉 | 光と水を整え、古葉整理 |
| 葉斑(輪紋型など) | 丸〜楕円の斑、 中心灰白・縁濃色、裏に黒点 | 下葉→上へ | 必要時だけ各1回ローテ散布 |
| ハダニ | 銀白の砂目、裏に糸、 紙叩きで赤茶点が動く | 日当たり・乾燥側 | ハダニ用スプレーを 裏面へ反復 |
・やる:枯れ枝だけ除去/表土の入れ替え継続。
・やらない:強剪定(花芽を落とす)/濃い窒素の連投/夕〜夜の潅水。
今年の万華鏡は、夏のダメージを背負った古葉の後始末期に入っています。
古葉整理・光と水の整え直し・秋肥控えめで、**“新葉がきれい”**を合図にそのまま冬へ。
必要時だけ最小限の防除で十分です。来春の芽動きが始まったら、また一緒に“切らない剪定ポイント”を確認しましょう。

じゃぁね~ バイバイ~♪

