アジサイ『万華鏡』秋の診断と最終対処法(10/12版)

アジサイ万華鏡 秋の対処法

10/12に撮影した万華鏡は、新芽は濃緑で元気な一方、外周の古葉に縁からの褐変・カサつきが目立ちました。7/6・7/20の記事で追ってきた「葉焼け+(一部)葉斑」という見立ては概ね的中。秋は病勢が弱まる時期でもあり、生理障害>病害を前提に“来年の花芽を守る”手当てへ切り替えます。

秋10月のアジサイ万華鏡
葉っぱの変色
2025年10月12日
秋10月のアジサイ万華鏡
葉っぱの変色
葉っぱの変色

結論(先に知りたい人向け)

・今年の症状の主因は真夏の強光・乾燥による古葉ダメージ

・病斑は二次発生レベルで問題なし。必要時だけ1サイクル防除。

・関東平野部は屋外・無被覆で越冬可。水と清潔管理を丁寧に。

今日からやること(ダメージ最小化)

① 古葉の整理

葉面の1/3以上が傷んだ古葉だけを切除(1回に全体の20〜30%以内)。

花芽のつく枝先は切らない マクロフィラ系(日本の一般的なアジサイ)の鉄則。

・落ち葉は回収→ゴミ袋へ。

② 置き場所と光

午前日光+午後は明るい日陰、建物東側で置場所を変えない。

・風が抜けるよう、株内の細い徒長枝を数本だけ“間引き”

③ 水管理

朝だけ、表土がしっかり乾いてから鉢底から抜けるまで

・この時期徐々に土が乾きにくくなっているのでやりすぎに注意。

④ 病害虫は“必要な時だけ”

新葉にも丸〜楕円の斑が増える/裏面に黒点が見える →
 ダコニール →(7〜10日後)トップジンMを各1回。

・葉の表面が銀白のザラザラ模様になる+葉の裏に細い糸がある(クモの糸みたい)
 →市販のハダニ用スプレー

・どちらも当てはまらなければ散布は不要

10〜11月の回復メニュー(花芽を充実)

秋肥は控えめ:低N(6-8-6、5-10-10など)を規定の半量で1回

 ※縁枯れが強い株はK多めの薄い液肥を1回だけ補助。

表土3〜5cm入れ替え(赤玉小粒+鹿沼等)→バークで薄くマルチして土跳ね防止。

根詰まりが強い場合は、晩秋〜早春に一回り鉢増し(根鉢は崩しすぎない)。

関東・屋外越冬のコツ(無被覆運用)

置き場:午前日が当たる壁際。鉢底をレンガで5〜10mmかさ上げ

水やり10〜14日に1回が目安(しっかり乾いてから、晴れた午前だけ)。

掃除:落ち葉は都度回収。凍上で鉢が浮いたら軽く押し戻す。

施肥は停止。再開は2月下旬〜3月に緩効性を7〜8割量で。

 ※小鉢・北風直撃・植え替え直後など“凍りやすい条件”だけ、寒波の日に一時的に不織布1枚。常設は不要。

早見表|葉焼け・病斑・ハダニの見分け

症状形・色出やすい場所対処の主軸
葉焼け/生理障害不規則で大きめ、
縁からパリパリ
強光側の古葉光と水を整え、古葉整理
葉斑(輪紋型など)丸〜楕円の斑
中心灰白・縁濃色、裏に黒点
下葉→上へ必要時だけ各1回ローテ散布
ハダニ銀白の砂目、裏に糸、
紙叩きで赤茶点が動く
日当たり・乾燥側ハダニ用スプレー
裏面へ反復

春前〜春(やる・やらない)

やる:枯れ枝だけ除去/表土の入れ替え継続。

やらない:強剪定(花芽を落とす)/濃い窒素の連投/夕〜夜の潅水。

まとめ

今年の万華鏡は、夏のダメージを背負った古葉の後始末期に入っています。

古葉整理・光と水の整え直し・秋肥控えめで、**“新葉がきれい”**を合図にそのまま冬へ。

必要時だけ最小限の防除で十分です。来春の芽動きが始まったら、また一緒に“切らない剪定ポイント”を確認しましょう。

ミケ
ミケ

じゃぁね~ バイバイ~♪

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