固定電話を「必要不可欠」と思い込む高齢者たち
多くの高齢者にとって、固定電話は“生活の一部”であり、
「家に電話がないなんてありえない」と思い込んでいる方も少なくありません。
しかし、その意識の裏では――
固定電話を持っていること自体が、詐欺グループに狙われやすいサインにもなっています。
つまり、固定電話の所有者リストがそのまま「詐欺を仕掛けやすい層のリスト」として利用されている現実があります。
しかも、電話リテラシーが低い世代ほど「知らない番号でも出てしまう」「折り返してしまう」傾向が強く、
結果として高額請求や個人情報の流出など、被害に遭う確率が高くなっているのです。
ではどうすればいいのか――。
完全に電話を解約できない場合は、「国際電話を止める」だけでも効果的な防御策になります。
海外への発信・着信を制限すれば、国際電話詐欺の被害をほぼ100%防ぐことができるのです。
詐欺の多くは、海外との通話料金を発生させるのが目的です。
よくあるパターンを紹介します。
① 国際番号を使った「ワン切り詐欺」
見慣れない番号(例:+211、+852など)からワンコールだけかかってきて、折り返すと海外料金が発生。
一見、国内の携帯番号に見える場合もあるため注意が必要です。
② 海外サポートを装った詐欺
「マイクロソフトのサポートセンターです」などと名乗り、
遠隔操作を促したり、海外に電話させたりする手口。
年配の方は「丁寧な電話だから信じてしまった」と話すケースも多いです。
③ 偽の当選・トラブル連絡
「海外の懸賞に当たった」「海外の友人が困っている」といった内容で、
海外番号に電話させるよう誘導されるケース。
通話料目的のほか、個人情報を盗む狙いもあります。
NTT東日本・西日本が提供している無料サービスで、
海外への発信を完全に止めることができる 仕組みです。
・国内通話はそのまま使える
・月額・手数料ともに無料
・契約者本人が電話で申込むだけ
つまり、「国際電話を使えない状態」にすることで、
どんな詐欺にも “着信しない”=被害を未然に防げる というわけです。
「固定電話」「ひかり電話(光回線)」のどちらも対象です。
申し込みは以下の番号に電話するだけ。
電話:0120-210-364(通話料無料)
受付時間:
・自動音声:24時間(平日、土日祝)
・オペレータ案内:平日9:00〜17:00
電話の案内に従い、
契約している電話番号・契約者名・郵便番号を伝えるだけで完了します。
通常、数営業日で設定が反映されます。
高齢のご家族に説明するときは、
「海外への電話だけが止まる」という点をシンプルに伝えるのがポイントです。
「最近、海外からの詐欺電話が増えてるから、
念のため海外の電話をかけられないようにしておくね。
普段の電話は今まで通り使えるから大丈夫だよ。」
この一言で多くの方が安心して受け入れてくれます。
| 迷惑電話防止機能 | NTTの「ナンバー・ディスプレイ」や「迷惑電話おことわりサービス」で悪質な着信を自動拒否 |
| 着信拒否設定 | 「海外からの着信を拒否する」設定も可能(希望者のみ) |
| 消費者ホットライン | 不安な電話があった場合は「188(いやや)」で最寄りの消費生活センターへ相談 |
・固定電話所有者は、詐欺グループに狙われやすい構造を理解することが大切
・解約できない場合は「国際電話不取扱受付センター」で防御を固める
・手続きは無料・1本の電話で完結
・高齢の家族にも負担が少ない安全策
「使い続けるなら、守りを固める」――
これが、今の時代における賢い固定電話の付き合い方です。

じゃぁね~ バイバイ~♪

