6月も下旬に入り、我が家のアジサイ万華鏡がひと段落を迎えました。咲き誇っていた花も色褪せ、いよいよ次の季節に向けた「花後剪定」のタイミングです。今回はその剪定の様子と、剪定した枝を活用した挿し木までの流れをご紹介します。
まずは現在の万華鏡の様子をご覧ください。

かつての鮮やかな青紫のグラデーションも、今ではベージュや茶を帯びたアンティークカラーに変わりました。これはこれで美しさがありますが、株にとっては疲れが見え始める時期でもあります。これ以上養分を花に吸い取られないよう、早めの対処が必要です。
花が終わってしまい、少し寂しい気もしますが・・・。
花後剪定というと「どこまで切るか」が悩ましいところですが、一気に枝ごと切り戻すのは判断が難しいので、おすすめしません。まずは花だけを切り落とすステップから始めました。

ハサミを入れる位置は、花のすぐ下。まだ枝の途中で切るのではなく、まずは花房だけをすっきり取り除きます。この作業だけでも見た目が整い、その後の作業がしやすくなります。
花を取り除いた後、改めて枝の状態を一本一本確認します。今回のポイントは、「脇芽が確認できる位置で切り戻す」こと。


新しい葉の芽吹きが見える節を見つけたら、そのすぐ上でカットします。脇芽の位置を確認せずに無造作に切ってしまうと、翌年の花付きに影響が出てしまうため慎重に。
剪定を終えると、株全体がすっきりとした印象に。密集していた葉がほどよく開き、風通しも良くなりました。梅雨時期の蒸れ対策としても、このタイミングでの剪定は効果的です。

葉焼けや枯れ葉もこのタイミングで軽く整理しておくと、病害虫の予防にもつながります。
今回剪定した枝の中で、健康的なものは「挿し木」として再利用します。剪定からすぐに水につけ、乾燥を防ぎながら作業を進めました。

枝の切り口が空気に触れすぎると吸水力が弱まってしまうため、なるべく早めに水に浸けるのがポイント。今回はメネデールを水に少量加えて、発根促進も期待しました。
水揚げを済ませた枝は、いよいよ用土へ。用いたのは超カルスNCRで再生した土。挿す部分の葉は2枚を残して取り除き、蒸散を抑える工夫も。

今回はすべて1本ずつ別々に挿さず、ポットに複数本まとめて挿しました。発根後に間引きや植え替えが必要になりますが、この方法は場所を取らず管理しやすいためおすすめです。
アジサイ万華鏡は、年を追うごとに株が充実し、花付きも良くなっていきます。適切な剪定と、増やす楽しみもある挿し木で、翌年へのバトンをつないでいきましょう。
来年、また万華鏡の花が美しく咲くことを願って、夏前のひと仕事は完了です。
・花後はすぐに剪定することで株の負担を軽減
・脇芽の確認後、適切な位置まで枝を切り戻す
・剪定枝は挿し木として再利用し、増やすチャンスに
・挿し木にはメネデール水に浸けるのがおすすめ
・風通しと病気予防にもなる花後剪定は、梅雨時期の重要ケア


じゃあね~ ばいばい~。
