リース・ファイナンス事業を展開する大手総合リース会社、三菱HCキャピタル(証券コード:8593)が2026年5月15日に2026年3月期の通期決算を発表しました。当期純利益は1,622億円(前期比+20.0%)と4期連続で過去最高益を更新。配当も46円と増配となり、株主還元も強化された好決算となりました。
この会社、何をしてるの?
三菱HCキャピタルは、三菱グループ系の大手総合リース会社です。「リース」とは、企業が必要な設備(飛行機・工場の機械・コンピュータなど)を購入せず、月々の料金を払って借りる仕組みのことです。企業にとっては大きな初期投資が不要になるメリットがあります。
2021年に「三菱UFJリース」と「日立キャピタル」が合併して誕生した会社で、国内ファイナンス・航空機リース・不動産・海外カスタマー・環境インフラなど多彩な事業を展開しています。総資産は13兆円超と、日本を代表するリース会社のひとつです。
業績サマリー(2026年3月期)
| 項目 | 実績 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高(経常収益) | 2兆2,153億円 | +6.0% |
| 営業利益(本業の儲け) | 2,404億円 | +28.5% |
| 経常利益 | 2,361億円 | +22.0% |
| 当期純利益(最終利益) | 1,622億円 | +20.0% |
| 1株当たり利益(EPS) | 112.98円 | +20.0% |
| 1株当たり配当金 | 46円 | +6円(前期40円) |
注目ポイント①|4期連続過去最高益——何が利益を押し上げたのか
今期の増益を支えた主な要因は3つです。
- 不動産セグメントの大口アセット売却益:保有不動産を売却して大きな利益を計上しました
- 航空セグメントの伸長:新型コロナ後の航空需要回復により、航空機リース事業が好調に推移しました
- 海外カスタマーセグメントの貸倒関連費用減少:貸倒引当金(回収できないリスクに備える費用)の計上額が減り、利益が増えました
営業利益は前期比28.5%増と大幅に伸び、経常利益・純利益ともに二桁増益を達成。4期連続で「過去最高益」を更新しました。
注目ポイント②|配当46円・15%増配で株主還元を強化
1株当たりの配当金は前期の40円から46円へ、6円(約15%)の増配となりました。配当性向(利益のうち配当に充てる割合)は40.7%で、利益成長とともに配当も着実に引き上げている姿勢が伝わります。
自己資本比率は15.2%と、リース会社としては標準的な水準を維持しています。リース会社はお金を借りて設備を購入しお客さんに貸す仕組みのため、一般的に自己資本比率は製造業などより低くなります。
来期(2027年3月期)の見通し
| 項目 | 2027年3月期 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 当期純利益 | 1,600億円 | -1.4% |
| 1株当たり利益(EPS) | 111.43円 | -1.4% |
来期の純利益予想は1,600億円と、今期の1,622億円からわずかに減少する保守的な見通しが示されました。今期は不動産の売却益など一時的な要因が含まれていたため、それが剥落することが主な原因とみられます。
まとめ
- 2026年3月期は純利益1,622億円(+20.0%)で4期連続の過去最高益を更新
- 不動産売却益・航空リース好調・貸倒費用減少の3要因が増益を牽引
- 配当は46円(前期比+6円)と増配。配当性向40.7%で株主還元も充実
- 来期予想は純利益1,600億円(-1.4%)とやや保守的な見通し
本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を行うものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

