日本ケアサプライ(証券コード2393)が、2027年3月期の第1四半期(2026年4月〜6月)の決算を発表しました。売上高・利益ともに前年を上回り、営業利益は18.3%の増加となりました。中身をやさしく見ていきます。
この会社、何をしてるの?
日本ケアサプライは、介護に使う道具を扱う会社です。中心となるのは「福祉用具レンタル卸」という事業で、車いすや介護用ベッド、歩行器といった福祉用具を自社で買いそろえ、それを地域の介護事業者に貸し出しています。介護事業者はそれを利用者(お年寄り)にレンタルする、という流れです。つまり、介護の現場に道具を供給する「問屋」のような立ち位置になります。
このほか、介護施設向けに商品を販売する「販売卸」、事業者向けのECサイト(ネット通販)や高齢者向けの食事サービス「バランス弁当」を届ける「高齢者生活支援サービス」も手がけています。全国に営業拠点を広げており、第1四半期末時点の拠点数は100拠点となりました。
業績サマリー
| 項目 | 前年同期 | 今回 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 84.99億円 | 91.93億円 | +8.2% |
| 営業利益 | 6.87億円 | 8.14億円 | +18.3% |
| 経常利益 | 6.98億円 | 8.27億円 | +18.3% |
| 純利益 | 4.64億円 | 5.45億円 | +17.3% |

増収が利益を押し上げた
売上高(商品やサービスを売って得たお金の合計)は、主力の福祉用具レンタル卸が堅調に推移し、8.2%の増加となりました。地域ごとの特性に合わせた営業活動や、レンタル用の福祉用具を積極的に買い足したこと、全国での人員採用・育成の強化が効いています。
利益面では、レンタル資産(貸し出す福祉用具)を買ったことによる減価償却費(設備の値打ちの目減りを費用として計上するもの)や、保守のための引当金、人件費などの増加がありました。それでも売上が伸びた効果がそれを上回り、営業利益(本業で稼いだ利益)は18.3%増の8.14億円となっています。増えたコストの中身は将来の売上をつくるための投資的な支出が中心で、売上の伸びがそれを吸収できている形です。
なお2026年6月からは、介護で働く人の待遇改善を目的に、介護報酬(介護サービスの公定価格)の臨時改定がプラス2.03%で実施されました。介護業界にとって追い風となる動きです。
財務の状況
第1四半期末の総資産は281.91億円で、前期末より4.57億円増えました。貸し出す福祉用具(レンタル資産)が1.46億円増えたことなどが主な要因です。一方で負債は10.83億円増の102.07億円となりましたが、これは短期借入金が10.50億円増えたためです。
純資産は6.26億円減って179.84億円になりました。純利益5.45億円を積み増した一方、配当金として11.69億円を支払ったことが響いています。この結果、自己資本比率(会社の安定度を示す割合)は前期末の67.1%から63.8%へ3.3ポイント低下しました。ただ、60%台を保っており、依然として健全な水準といえます。
今後の見通しと配当
通期(2027年3月期の1年間)の会社予想は据え置きで、売上高375.00億円(前期比+7.4%)、営業利益34.50億円(同+11.5%)、経常利益34.50億円(同+10.5%)、純利益23.00億円(同+1.9%)を見込みます。会社は「業績は順調に推移しており、現時点で事業環境の大きな変化は想定していない」と説明しています。

1年の4分の1が過ぎた時点での進捗率は、売上高が24.5%、営業利益が23.6%、純利益が23.7%。おおむね計画どおりのペースです。配当(株主に利益を分け合うお金)は期末に74円の予想で、前期の72円から2円の増配を計画しています。
まとめ
日本ケアサプライの1Qは、主力の福祉用具レンタル卸が伸び、増収が利益をしっかり押し上げる好スタートとなりました。拠点は100拠点に達し、介護報酬の臨時改定という追い風もあります。通期予想と2円増配の計画は据え置かれ、計画どおりの進捗といえそうです。
本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を行うものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。(出典:株式会社日本ケアサプライ「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年7月30日開示)

