6月に入り、我が家のアジサイ「万華鏡」がついに満開を迎えました。今年もまた、この繊細で華やかな花姿に心を奪われる季節がやってきました。
やわらかな朝日を浴びて、淡いピンクやブルー、そしてまだ若干グリーンを残した蕾が重なり合う姿は、まるで万華鏡を覗いたような幻想的な世界を見せてくれます。

写真をご覧いただければ一目瞭然ですが、「万華鏡」の魅力は、なんといってもその花びらの精緻な重なりと色のグラデーションです。中心に向かって色が濃くなり、縁に向かってふんわりと淡くなる花びらが、幾重にも重なって咲く姿は、まさに工芸品のような美しさ。


今年は株全体が大きく育ち、花房の数も非常に多く、ボリューム感のある満開となりました。ピンクが強く出ている花房もあれば、ブルー系の柔らかい色味が印象的な房もあり、ひとつとして同じ色合いがないのがこの品種の楽しさです。
満開とはいえ、房によってはまだ蕾を残しているものもあり、ピークを過ぎてもなおしばらく楽しませてくれそうです。
今年も鉢を東側の半日陰に置き、直射日光の強さを少し避けるように工夫しました。また、株が大きくなったことで水分の消費量も増え、朝夕の水やりを欠かさず行い、乾燥による葉のしおれを防ぎました。
満開時期を迎えても葉は濃く艶やかで、根本に近い部分からもしっかり新芽が出ています。これは株が健康な証拠。昨年からの肥料やりがうまくいったことを感じます。
咲きそろった「万華鏡」は本当に見応えがありますが、よく観察すると一部の花房の縁がやや茶色くなってきているのが分かります。これは満開のピークを越えたサインでもあります。
この先は、花が少しずつ色あせていき、緑へと変化していく「秋色アジサイ」のような表情に変わる可能性もあります。それもまた風情があり、剪定のタイミングを見極めながら、しばらくは変化を楽しみたいと思います。
今回の栽培で改めて感じたのは、やはり「日当たりと水分管理」が開花の質に大きく影響するということです。東側半日陰での管理は花色に深みを与え、花びらの繊細な縁取りも美しく出てくれました。
また、花数が増えると株にかかる負担も大きくなるため、追肥や水やりのタイミングにも気を配る必要があります。花が咲いてからが“勝負”という気持ちで、日々の観察と対応が大切だと実感しました。
アジサイ「万華鏡」の満開は、一朝一夕で得られるものではありません。開花前からの支柱作業と、花首が成長するに合わせて麻紐での固定調整を繰り返すなどして、この繊細な美しさを引き出すことができます。
今年もこの花に出会えたこと、そして満開のピークを記録として残せたことに感謝しつつ、来年はさらにボリュームと色彩の深みを目指して管理していきたいと思います。
これから梅雨に入り、雨に濡れる万華鏡の姿もまた一興かもしれませんが、そこまで花は持たないかもしれませんね。
花が終わりに近づくと万華鏡は見栄えが悪くなってしまうので、潔くスパっと剪定する方が株が弱らないのでいいと思います。
来年の目標は、個人的には青の万華鏡が好みなので、青色をきれいに発色させられるようにこれからのお手入れをしていきたいと思います。


じゃあね~ ばいばい~。



